隠久日記

空想古寺巡礼

広隆寺と中宮寺の弥勒半跏像はポーズの類似からか合わせて紹介されることが多い。ただ、このふたつ各々の表現するところはかなり違うと気が付いた。少なくともどちらが優れているかと言った議論は成り立たない。

広隆寺の弥勒は、艶やかな滑面が水を弾くように冷たく凜とある。中宮寺の弥勒は、柔らかな布のように観る者の気持ちを吸い込んでいく。素材の表面が持つ印象とは相反しているようだ。

比較の念を想起させない、唯一の絶対的なものを創作しなければならない。

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