秋色
朝、庭へ出ると美しい色が目に入り、急遽、作品複写用のカラーカメラを持ち出しました。 本当は灰色に近い褐色の変化を撮りたいのですが、なにぶん力不足です。
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朝、庭へ出ると美しい色が目に入り、急遽、作品複写用のカラーカメラを持ち出しました。 本当は灰色に近い褐色の変化を撮りたいのですが、なにぶん力不足です。
真善美は各々別のことだが芸術家はその一致を信じている。だから、社会的に真や善を訴えている事柄が、美となっているかどうかを最初に問う。そして、醜い自己主張の連鎖やプロパガンダからは距離を取る。忘れてならないのは、まず自分自身を善くすること。なすべきは自己革命である。
NHK制作「ふるさとの伝承」は、平成初期に日本各地の伝統文化や生活様式を記録した国宝級の番組である。これらはやがて失われてしまうかもしれないという気持ちが制作の動機だと言う。当たりだと思う。
「不法投棄は犯罪です」の文字、帰宅して写真を見直すまで気が付かなかった。いったい何を見て歩いていたのか。カメラをぶら下げて「絵」を探していた画家と言えば、おおよそ見当は付く。矩形を形作る水平線・垂直線、文字は見えても言葉は消える。たぶん、不法投棄を謀れば確実に見えるのだろう。 一方、心も手ぶらに光景を眺めて...
朝、脇目も振らず急ぐ人の群れ、流れをかわし、朝日の投げる影を追う。
作品はあるべき姿で生まれ出て来るだけだから、芸術において「表現の自由」を語ることは無意味である。作家の恣意性を超えないような作品は価値がないし、かえってそれは作品の独創性を阻害する。すなわち芸術表現と自由は無関係なのだ。そして、政治的主張の自由は別問題であり、芸術家が関わるべきものではない。
延々と同じ形の文様を描き続ける時、その単調な反復作業には気を紛らわすBGMが必要と思っていた。それが何故か、かえって邪魔になる。そのようなものはあって欲しくないと感じる。目の前の苦しさから逃げたくない。 音楽の流れ乗らず自分の時間を支配したい。この傾向は制作から生活の場にも影響を及ぼす。主体的な活動なしに、...
「ある天文学者の恋文(correspondence)」と言う映画がある。けっして成功した作とは思えないが、芸術が故人との対話であることを教えてくれる。 今は亡き恋人へビデオメッセージを録画するヒロイン、無為にも見える私的な営みが、芸術の存在理由をも示している。 芸術作品は過去からの問いへの回答であり、未来に...
珈琲豆を買いに行く、車を止めて撮影をする。場所はあまり吟味しない。良い風景を探すのは不器用な人にとって危険運転になる。 このカメラは時々写らないことがある。この日も一枚真っ黒、何度修理に出しても直らない。中古で買った疵も目立つポンコツである。(とは言っても廉価ではない。)しかし、階調と空間が画家を虜にしてい...
ここ二ヶ月あまり雑事が重なり生活のリズムを崩していた。散歩をする時間はどこにも見つからなかったから、写真撮影などは、先月の初め上京したおりに愛用カメラを携えて行って以来となる。 草むらが近いとすぐに蚊が寄ってくる。最近では防虫対策も面倒くさくなり、喰われてからかゆみ止めでも塗っとけば良いなどと考えるようにな...