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「ある天文学者の恋文(correspondence)」と言う映画がある。けっして成功した作とは思えないが、芸術が故人との対話であることを教えてくれる。

今は亡き恋人へビデオメッセージを録画するヒロイン、無為にも見える私的な営みが、芸術の存在理由をも示している。

芸術作品は過去からの問いへの回答であり、未来に向けた新たな問いかけとなる。創造の無限連鎖。

芸術家は自分の作品を見つけたとき孤独ではなくなる。

この映画における恋人達の閉ざされた個人的な対話が、普遍的な芸術の姿を描き出す。

ヒロインが最後に語る。
「科学者の研究とは、もはや存在しないものとの対話である」
「科学者の研究」は変項となる。

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