ある写真家の個展から

文学館

昨年末に知り合った写真家の個展が公立の文学館において企画展覧会として開かれていて、先日行って来ました。これは実ところ二回目で、初日のギャラリートークに合わせて駆けつけてみたら参加者があまりに多く、個人的に話す時間が取れなかったので、終盤にもう一度と思い行ったのです。

ところが、この日も来場者が多く、併せて販売していた写真集へのサインで忙しいようでした。(文字通りお邪魔をして少し話すことができました。)この展覧会は期間が長く二ヶ月間に及ぶもので、私が行ったのは初日と終盤でしたが、中盤に訪れた知り合いに聞いたところ、その時も来客が絶えなかったそうです。

長く画家をやっていると、私のような出無精でも様々な個展・グループ展を観ますが、長期に渡り、広い展示場(普通の画廊と比べたら5倍位はあるでしょう。)をいっぱいにし(しかも有料です。)、販売物も売れる個展は希です。それも、文化的に活性化していない地方においてです。

これを成し遂げたのは、写真家としての実力は当然ですが、人々との関係作りの能力の高さだと思います。人脈と言ってしまえば味気ないです。彼の真摯な人との付き合い方でしょう。要するに人柄です。

私はこれを大きく欠いています。絵を描く人には性格の偏った人が多いものです。その中には、ひとりで静かにしているのが好き、人前に出られない、そんな私のようなタイプもいます。

そう言う人が、絵を売って行く。その模索としても、このデジタル工房「桂」を考えていて、ここでの試行錯誤が私の後からくる似たような人の参考になればと思っています。